質問を頂きました。

美濃焼を発展させるために、資産と人材の有効活用という観点から、会社の統合を進めたらどうか、というアイデアです。

実はすでに、生産設備の有効利用などの製造業どおしの合併や協業、さらに、消費者ニーズに直結した製品を効率的(資金、時間、在庫)に提供するための生産者と商社との協業などの試みが、陶磁器業界でも行われています。

また、促進策として、低利融資などの政策措置が実施されています。

もっと、単純な試みとしては、カルテルを結び、製品価格の維持を図るというようなことも幾度ともなく行われてきました(不況カルテル:平成11年以前は独禁法の適用除外で合法)。例えば、町単位の工業組合で、値段を下げない。この値段で行くと決めるのです。しかし、毎度の話として、必ず、自分のところだけは値段を下げて販売を増やすというような会社が現れて、カルテルも潰れていった歴史を持っております(「弱小カルテルは潰れる」という鉄則が見事に当てはまりました。)。

それでは、ほったらかしで良いのかという話になります。安倍総理、小泉総理、竹中大臣のように、「自己責任」、「自然淘汰による産業の高度化、構造改革」という「北風」の政策です。

中小企業は、大企業と異なり、体力は弱いです。体力の違うものどおしの競争を、相撲のようなルールにすべきか、柔道やボクシングのようなルールにすべきなのか。

今こそ「北風」ではなく「太陽」の政策に転換すべきです。企業数の99%が中小企業で、雇用の80%を抱えている中小企業に冷たい仕打ちを続ければ、日本は元気になりません。東京などの都市部は、大企業があって、発展しているのですが、地方は落ち込むばかりです。

陶磁器振興のアイデアとしては、昨日のブログで紹介した生活産業の創造というような新しい方向性の中に、陶磁器を位置づけていくという方策があります。陶磁器の支援を国策の中に組み込むための方法論です。孤立無援に「自己責任」の道を進むのではなく、官軍として前進を図るというやり方です。国の応援があったほうが、良いじゃないですか。それに衰退産業の支援という発想では、これまでどおり政府は動きません。

ここからは、例えばの話です。生活産業(地場産業)振興法というような新法をつくるか、地域振興法の中に組み込むのか(法律改正)、これはハードルの低いほうを選べば良いのです。

もはや美濃焼単独で法律支援の対象となることはありえないのです。食器やタイルを合わせた総売り上げが500億円ちょっとのわけですから(多治見市で一番大きなパチンコ屋さんの岐阜県内での売り上げだけで600億円を超す時代です)。

ですから、有田焼などの他産地だけでなく、生活産業の創造という新しい方向に向かって、木工、紙、漆器、ガラス、織物などの日本各地の地場産業を結集させる。国の音頭とり(ブランドキャンペーンの枠組み作りや組織化、事務局の設置による継続化や全国一斉展開)の中で、陶磁器の発展を図るという方策です。全国の地場産業を発展させる、これぐらいの規模でないと迫力のある美濃焼振興などできません。

思いつきレベルの話となりましたが、うまくやるためには、国を巻き込む、これは鉄則なのです。

「自己責任」。確かにそのとおりでしょう。

だけど、「政治責任」を果たすということも忘れてはならないはずです。


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